この本は、いかにアメリカが日本を騙し、日本の富をアメリカに移転させているかを明確に述べています。たとえば、郵政民営化にしても、それはアメリカのために行うことなのだと書いています。著者の原田氏は元外交官ですから、その主張は説得力があります。日本人として、ここまでアメリカに騙されているとなると、いい気持ちはしません。
「おわりに」の p.277 からは、郵政民営化によって、郵貯・簡保マネーが日本株に向かい、したがって、日本株が値上がりすることが書かれています。これを事前に予想してアメリカの投資家は日本株を買っておき、数年後に個人投資家による日本株への資金の大移動が起こったときに、うまく高値で売り抜けるというわけです。確かにそういう面は否定できないでしょう。
さらに、余剰資金が流れ込むことで日本のマーケットはインフレになり、そのとき、アメリカが(高値で)資源・商品を売ることで、アメリカはさらに儲けることができるということです。個人投資家も、今から資源・商品に投資しておくことを考える必要があるかもしれませんね。
この本は、全体として、投資を扱っているわけではありませんが、投資にも関わる記述があり、乙はおもしろく読みました。
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